県高校野球連盟は9日、理事会を開き、新型コロナウィルス感染防止のため中止された全国高校野球選手権大会茨城大会の代替となる独自大会の詳細を定めた開催要項を決定した。大会には、九十数校が参加する見通し。原則、無観客試合だが、野球部員と各部員の保護者ら2人までの観戦を認める。通常20人の登録人数の制限は設けず、各校独自のチーム編成も認める。
県高野連によると、大会の正式名称は「2020年夏季茨城県高等学校野球大会」。特に3年生が成果を発揮する機会とするため、7月11日から8月4日まで、ノーブルホームスタジアム水戸を主会場に県内6球場で開催する。 長期の休校による授業時間不足に配慮して平日開催を避けた関係で、球場確保に限界が生じ、当初計画の8月2日決勝が難しくなり、決勝のみ平日開催とする。これに伴い、開催球場も予定より二つ増え、6球場となった。 試合は公式戦で、県内4地区別に昨年の秋季県大会参加校をシード校とする。抽選会は6月23日、地区ごとに監督らの代理抽選で実施。 1、2回戦を勝ち上がった各地区の8校計32校が再抽選し、3回戦以降に進む。開会式や閉会式は実施しないが、県高野連や水戸市がメダルなどを用意し、表彰する方向で検討が進んでいるという。 また、感染予防のため、ベンチやスタンドの消毒作業などで試合ごとに1時間ほどの間隔をあける。登録選手数に制限は設けないが、試合中にベンチ内にいるメンバーは「3密」を避けるため、15人までに制限。それ以外の登録選手はスタンドやブルペンなどで待機する。球場内に出入りする関係者の人数自体を抑えるため、グラウンド整備や場内アナウンスも出場選手やマネジャーが担当することになった。 このほか、保護者以外では、選手の将来を左右する大学や社会人、プロ野球関係者の観戦も1団体1人限定で認める方針も決まった。