夏の全国高校野球選手権茨城大会に代わる県独自の「2020年夏季県高校野球大会」は2日、4回戦の残り4試合が行われ、水海道二、土浦日大、水城、明秀日立が勝利し、8強が出そろった。
大会は5日にノーブルホームスタジアム水戸と、ひたちなか市民球場で準々決勝2試合ずつ計4試合が行われ、4強が決定すれば日程を終える。6日が予備日となる。
【ノーブルホームスタジアム水戸】
▽4回戦
水海道二 3-1 竜ケ崎一
水城 2-0 石岡一
【J:COMスタジアム土浦】
土浦日大 10-3 日立北
(七回コールド)
明秀日立 9-2 江戸川学園
(八回コールド)
◇
■水城の2年生エース・樫村佳歩投手力投、石岡一に雪辱
ノーブルホームスタジアム水戸の第2試合では、水城が昨秋の県大会で敗れた石岡一に雪辱を果たした。勝利の立役者は、2安打完封と力投した2年生エースの樫村佳歩(けいと)投手だった。
7-6で石岡一が勝った昨秋とは打って代わる投手戦となり、七回まで両校無得点。無安打を続けていた樫村投手は八回一死から初安打となる二塁打を浴び、さらに一、三塁のピンチを迎えたが動じなかった。「ノーヒットノーランは意識していた。残念だったが、すぐに切り替えられた」
次打者のスクイズの打球を落ち着いて処理。三塁走者にタッチすると、続く2死二、三塁は三振で切り抜けた。エースの粘りに味方打線が応えたのはその裏。4番の舟生(ふにう)陽葵(はるき)選手の適時打などで虎の子の2点を奪うと、樫村投手は九回を三者凡退で締めくくった。
水城の関根茂彦監督は「エースが抑え、大事な場面で4番が振っていった」と勝因を分析。石岡一の林健一郎監督は、この日自己最速の球速144キロを計測した相手右腕に「調子が良く、打つ手がなかった」と脱帽した。
水城が5日に対戦する霞ケ浦は昨夏の準決勝で敗れた相手だ。因縁の対決が続くが、「先輩たちの借りを返したい」と樫村投手はさらなるリベンジを誓った。(永井大輔)