・・2019.1.26 日刊スポーツ茨城版1面記事・・

地元のために戦う。第91回選抜高校野球大会の選考委員会が25日

大阪市内で開かれ、石岡一(茨城)が21世紀枠で選出された。昨秋

県大会は準決勝で敗れ関東大会は逃したが、園芸科などを有する同校

は農業を通じた「新しい形の文武両道を示す可能性がある」などと評

価された。部員49人全員が茨城出身。春夏通じ初の甲子園出場は、

支えてくれる地域への恩返しだ。

川井監督涙込み上げ

石岡一のグラウンドに、どんどん人が現れた。その数50人ほど。

OBや地元のファンだ。「おめでとう!」。「よかったぁ~」。喜びの

声が飛んだ。野球部OB会最高顧問の狩野勇次さん(77)は「うれし

くて、うれしくて。(卒業から)60年、夢見てきた。精いっぱい、

頑張って欲しい」と感無量の様子だった。

地域に愛されている。練習を見守る温かい目がある。コロッケ、唐揚げ、

バナナなどの差し入れが届くことも多い。酒井淳志主将(2年)は「21

世紀枠で選ばれた責任を感じます。地域、OBの方々に恩返しできるよう

励んでいきたい」と口元を引き締めた。川井政平監督(44)は「選んで

いただいた甲子園。サポートしていただいた方々の応援のエネルギーが・・・

・・」とまで言って、詰まった。涙が込み上げていた。

人口流出が続く石岡市にとって、明るい話題だ。昨年10月で7万3883人

だったが、10年前(8万105人)から約7.8%も減った。同校から500

㍍ほど離れたところに住む80歳の女性は「練習の声が、ここまで聞こえるのよ。

頑張って欲しいわ」と笑顔で話した。向かいの店は、駅前の一等地にもかかわらず

休業中。テナント募集のままの建物もある。

酒井主将は「茨城から全国に名をとどろかせたい。(エースの)岩本は全国レベルだと

思う。野手の力が加われば、甲子園で勝つのも夢じゃない」と意気込んだ。同市から

初の甲子園。石岡に、元気を与える。

選手ひと言・・・・

松野稜投手(2年)うれしい反面(ベンチ入りできる)18人に入れるか不安もあります。頑張らないと。

小松崎駿投手(1年)しっかり準備して、岩本さんが調子を崩した時、悔いがない投球をしたい。

田口和麿捕手(2年)生活面、登下校からしっかり意識することを全員でやっていく。

飯塚大翔捕手(1年)生活面から、もっとしっかりやらないと。一丸で戦います。

中嶋祥充一塁手(2年)貴重な体験。喜びいっぱいです。徐々にプレッシャーも出てくるだろうけど、支えてくれた方々への感謝を表現したい。

干場聖斗一塁手(1年)夢の舞台で、皆さんの目標になれるようなプレーをしたい。

堀川舜太二塁手(2年)甲子園では、持ち味の守備を発揮できるようにしたい。

塚本圭一郎二塁手(1年)秋の大会は、チャンスで打てず岩本さんの足を引っ張った。甲子園では

チームを救うプレーをしたい。

友部陸三塁手(2年)21世紀枠に選ばれたのは、先輩方のいろんな応援のおかげです。恩返ししたい。

飯岡大政三塁手(1年)昨秋の藤代戦は9回に自分のエラーで追い付かれ、タイブレークで負けた。岩本さんに責任を感じてました。取り返したい。

武田翼左翼手(2年)相手は格上。胸を借りるつもりで、21世紀枠らしく戦いたい。

藤井蛍中堅手(2年)練習で当たり前にできていることをやって、勝利に貢献したい。

黒沢清純右翼手(1年)持ち味の元気を出して、ベンチワークをしっかりやりたい。