・・2月7日付記事・・
公立高効果、地域も活性化 持丸修一さん(70)
石岡一が、第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に
21世紀枠で出場する。川井政平監督(44)が竜ヶ崎一の選手として甲子園に
出場した当時の監督、持丸修一さん(70)=専大松戸監督(千葉県松戸市)=
にエールを送ってもらった。(川崎健)
石岡一の川井監督を指導
■教え子が監督として初の甲子園出場を決めました。
川井監督から電話がありました。「堂々の甲子園出場だ。一生懸命頑張れよ」と
声を掛けました。指導者として、子供たちと甲子園の土を踏めるのは素晴らしいこと。
自分の教え子が甲子園への出場をかなえてくれ、誰よりもうれしかったですね。
■川井監督の現役時代と現在とを比べて違いはありますか。
彼は遊撃手で、走攻守そろったポテンシャルの高い選手でした。2年時にレギュラー
で夏の甲子園(1991年)に出場し、3年時は主将でした。熱血漢的な印象でした
が、監督になってからは冷静で、洞察力が高く、選手に語りかけながら指導をしている。
対話重視。現代っ子に合った監督だと思います。
■石岡一は「公立の星」とも言われています。
昨年秋に新チームになってから、岩本大地投手(2年)の球質がすごく良くなったとは
聞いていました。特に今は春先ですから、投手が優先されるチーム作りが大切。実は「
対戦相手にもよるが、初戦どころか、けっこう勝ち上がれるかも」と話す野球関係者も
いるんですよ。
公立校は、私立校と比べて施設面や選手層の厚さなどで不利な部分がありますが、逆に
重圧が少ないんです。選手らの能力を存分に伸ばして私立を倒すという一つのやりがい
がありますよね。公立が成果を出せるのは茨城らしいなと思います。
私立を批判するつもりはありません。ただ近隣の自治体出身の選手がそろった石岡一が
甲子園に出ることで、地域が活性化されるというのも、本来の高校野球の姿ではないか
と思うんです。
■最後に石岡一の選手にアドバイスを。
甲子園は特別な場。どうしても、気持ちが舞い上がってしまう。技術や精神面を平常に
保ってプレーができるか。4~5点のリードなんてあっという間に逆転されてしまいま
すから。気負わず、甲子園でプレーできることを存分に楽しんできてほしいですね。
■人物略歴
もちまる しゅういち
國學院大卒、1966年に竜ヶ崎一の選手で夏の甲子園出場。監督として同校のほか
藤代、常総学院、専大松戸と、率いた全ての学校を春夏通算計8度の甲子園出場に導
いた。県立校では日本史の教諭を務めた。