・・毎日新聞2月22日付記事より・・
第91回選抜高校野球大会に21世紀枠で初出場する石岡一に、男子に交じって
練習に励む女子部員がいる。浜田芽里(めりい)選手(1年)だ。日本高野連は
女子の選手登録を認めておらず、甲子園ではベンチ入りできないが、浜田選手は
「甲子園は憧れの夢舞台。ずっと行ってみたかった」とセンバツ開幕を心待ちに
している(川崎健)
浜田さんは兄の虎太郎さん(20)と龍寿(りゅうじゅ)さん(18)がともに
石岡一野球部OB。兄2人の影響を受け、小学1年の時から石岡市内の少年団で野
球を始めた。石岡市立八郷中学校でも唯一の女子部員として野球部に所属。昨春
から石岡一の二塁手として汗を流す。
普段から打撃練習や守備練習などほとんど男子部員と同じメニューをこなしてお
り、短距離ダッシュや体幹トレーニングなどにも取り組む。野球を始めた頃から
男子に交じって練習してきた。だが、高校に入学してから「腕力や走力に差を感
じるようになってきた」と体格差を実感することが増えてきた。
ランニングで集団の後方になってしまうこともあるが、「負けず嫌い」と自負す
る性格もあり「野球を辞めたい」と思ったことはないという。男子との体格差を
埋めるため、補食や筋力強化にも積極的に取り組み、練習が終わった後も、自宅
近くで兄からノックを受けて守備練習に励む。
前向きな姿勢に川井政平監督(44)も「本当に野球が好きで、向上心が強く何
事にも手を抜かない選手。男子部員も見習うべき点がある」と評価する。
「女子プロ野球選手になる」との目標に向かって努力する浜田選手は「つらいと
きもあるけれど、みんなのおかげでここまでやってこられた。テレビで見てきた
甲子園にいけるなんてうれしい」と話し、笑顔で額の汗を拭った。