夏の高校野球茨城県大会は「戦国時代」 公立勢の躍進に期待

6/23(日) 7:55配信

産経新聞

 来月6日に開幕する第101回全国高校野球選手権茨城大会の組み合わせが21日決まった。最近10年間の茨城の代表校は、藤代を除くと私学の強豪が圧倒してきたが、今年は私学VS公立の構図が強まり、戦国時代の様相だ。私立の雄・土浦日大が3年連続の夏制覇に挑む中、例年以上に県立の奮闘に注目が集まる。春季大会で12年ぶりに優勝した藤代、復活の兆しが漂う水戸商、今春の選抜で「21世紀枠」として初出場した石岡一は“台風の目”となりそうだ。

 春、夏合わせて通算5度の甲子園出場がある県立きっての強豪、藤代。夏は3度出場し、県大会では私立の強豪をなぎ倒すなど“私学キラー”の異名を取った。プロ野球、楽天の美馬学投手の母校でもある。

 一方、平成11年春の選抜で全国準優勝という栄光の記録を刻んだ水戸商。「アマチュア野球の神様」といわれる石井藤吉郎の伝統が息づく古豪だが、同20年春を最後に甲子園の舞台から遠ざかる。今年の春季県大会決勝では藤代との激闘の末、敗れたが、復活の舞台は整いつつある。

 このほか、今春の選抜に春、夏通じて初出場を果たした石岡一。初の全国の舞台で甲子園常連校の盛岡大付(岩手)に互角の勝負を挑んだが惜敗。今秋のドラフト候補にも挙げられているエースの岩本大地投手の出来が鍵になりそうだ。

 過去には「21世紀枠」の代表校が夏の選手権で聖地に戻ってきた宜野座(沖縄)のような快挙もある。“農業高旋風”の再来に期待したい。決勝は7月24日。令和の夏を制するのは私立か公立か-。